人と人がつながる場を生み出すもの・・・区切らないこと、使い方が自由ということ
友塚さんからは部屋と部屋の境の建具を引き込みとして
可動の間仕切りとしたいというアイディアをいただきました。
その意図は、普段は住宅という私的なスペースでも、
畳のギャラリーを兼ねた店舗として、人と人がつながる場所として、まちに開くこともできる、
使い方に応じて変化できる場所を提案して欲しいということだと自分なりに受け止めました。
現代の住宅はnLDKと表現されることが多いです。
nの数の個室(寝室)とリビング・ ダイニング・キッチンの組み合わせの間取りです。
あらかじめその部屋の使い方を決めて部屋を区切る考え方です。
畳カフェは建具を開け放て部屋どうしがつながるし、使い方も自由です。
このとき床仕上げがすべて「畳」ということがとても大切なことだったと思います。
友塚さんから床仕上げは全て畳で!
壁も畳で仕上げたいくらい!と言われてました 笑。
食べたり、寝たり、使い方が自由ということに畳はぴったりです。
建築の床仕上げはたくさんありますが、ゴロリと寝ころびたくなる仕上げは畳の他にありません。
区切らないということは使い方が自由ということ。そのために畳が大切な役割をもっていたんですね。
畳カフェには人と人がつながる場が生まれるヒントがたくさんつまっているような気がします。
新しいけど懐かしい感じ。
畳カフェにはかつての民家にあった人と人がつながる場があると思います。
それは建築の設計が生み出すものではなく、やはり友塚さんご一家の想いが生み出しているものだと思います。
最後に、店舗の設計者として畳カフェに関われたことには感謝しかありません。
宇田川孝浩建築設計事務所 宇田川孝浩
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