禅の教えの中に一座建立という考え方があります。
客の心になって亭主せよ。亭主の心になりて客いたせ。
ということですが、主客が互いに相手を思いやる意識が生ずるのは種々の
経験を重ねた上でのことで、未熟な頃にはできかねる奥深いものがあります。
友塚さんの畳を受け取るときに、実はいつもこの言葉を思い出していまして、
私はものづくりに直向きに取り組む亭主の心をどれだけ想像して
受け取ることができているのだろうかと考えています。
先日、本当に美しい畳が私たちの1軒屋に納品されました。
友塚畳屋さんの当主も一緒に納品してくださいました。
畳を眺める眼差しや、滲む汗とゴツゴツした職人の手、
そしてこちらがお伝えしたお礼に対して見せてくださった笑顔が、
今でも忘れられません。
「病気一つしたことなくて、元気にやれてるんです。」
当主がお話しされていました。
どうぞ、これからも元気でいてください。
本当にありがとうございます。
一座建立の気持ちで当主をはじめとする
友塚さんと出会ってくださる方が増えることを願っています。
畳を見てみたいなと思われる方がいらっしゃいましたら、お気軽にご連絡ください。
矢田明子